証し#31 執筆担当:油木桃子(事務宣教局長)
この夏、皆さまからのお祈りに支えられて、3年ぶりに全国各地区で対面での夏期学校が開催されました。3年とは、コロナ禍以前の夏期学校を経験したことがあるのは4年生以上の学生だけ、ということを意味します。参加する多くの学生にとっては初めての対面キャンプとなり、準備する学生にとっても、体験したことのない対面キャンプを感染対策を講じながら運営していくことになりました。各地区からの報告で、ウイルスの影響を受けて直前キャンセルする学生がいたこと、準備委員でも対面参加が叶わなかった学生がいたことも聞いています。オンラインでのフォローアップを急きょ実施するなど、舞台裏では数多くの労苦がありました。
同時に各地区からの夏期学校の報告に共通していたのは、夏期学校において様々な喜びがあったことでした。同じ空間で時間を共有する喜び。御言葉によって変えられていく学生がいた喜び。対面での交わり形成に慣れない学生たちが、人格的な交わりを体験し始めていった喜び。そこで体験した喜びを携え続けながら、学生たちが後期の歩みを進んでいくことができるよう、どうぞ続けてお祈りください。
さて、コロナ禍が始まって時間が経過するうちに、「かつての在りように戻りつつある」という表現を聞くようになりました。私はこれに対してそうだなあと感じる一方、過去のあり方へ戻ろうとするより、新たな在りようの構築に意識を向けることも大切なのではないかと考えることがあります。学生を見ていると、いかに制約を打破できるだろうかと考え実行する様子には、自由さと、生き生きとした創意工夫が満ち溢れています。そして、そこから現代学生に届く言葉や表現、手段を生み出しています。学生の傍らに立つ主事としては、かつての在りようや恵みを彼らに共有しながらも、そこに戻ることを促すのではなく、学生たちが新しい時代のページを綴ることができ、新たな神様の恵みを受け取っていくことができるよう歩んでいきたいと考えています。ご支援くださる皆さまと、この歩みをご一緒できることに感謝しつつ。