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教会における信仰継承について・その11

執筆者の写真: KGK公式ブログKGK公式ブログ

総主事コラム#11 執筆担当:吉澤慎也(総主事)


教会における信仰継承ということで、教会の中高科・ユースの取り組みについて考えてみたい。


私が中高生の時、日曜日の中高科・ユースの時間は、はっきり言って少しつまらなかった。当時の私には、その時間があまりにも真面目過ぎるように思えたのだ。そんな私の経験からも、中高生たちにその時間が「楽しい」と思ってもらえることは、非常に大切なことだと思っている。スタッフはそのためにアイディアを出して工夫するのが良いだろう。最近では、とても面白くてエキサイティングなカード・ボードゲームが充実しているので、アイスブレイクのために大いに活用することもできる。


しかしやはり、中高科・ユースのプログラムの中で最も重要なのはメッセージだろう。中高科・ユースの教師は、御言葉を語ることにこそ力を入れたら良いのではないだろうか。レクリエーションの準備も大切だが、一番優先されるべきは聖書の御言葉を伝えることだ。


御言葉を伝えることには訓練が必要だ。教会の中高科・ユースのスタッフが、メッセージの訓練をする機会を設けることができたら最高だと思う。そのような時間がもてなかったとしても、もしスタッフが複数いる場合には、あるスタッフがしたメッセージについて、他のスタッフがレスポンスをしてあげるだけでも大きな助けになる。メッセージというのは、自分一人だけで上達するのは難しい。誰か他の人の助けが必要なのだ。そしてそのような取り組みを通して、スタッフのメッセージが磨かれて、中高生に御言葉がますます届いていくのであれば、本当に素晴らしいことだ。スタッフ同士で互いに成長し合うような文化を教会の中で形成していくことができれば、そのような教会の中高科・ユースは大いに用いられることだろう。具体的なメッセージのつくり方については、『若者と生きる教会・若者に届く説教』(大嶋重徳著、教文館)といった良書が出ているので、ぜひ参考にしていただきたい。


教会で語られるメッセージに期待している中高生は必ずいる。彼らはメッセージをちゃんと聞いている。そして、自分にとって意味がある話だな、自分に語られているんだな、と思えたら、彼らはますます御言葉に聞き入るようになるだろう。聖書の御言葉を通して、中高生たちが自分の道をきよく保っていくこと(詩篇119:9)を願っている。

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