ブックレット紹介#12 執筆担当:橋本一空(関東地区担当主事)
「こうして彼は立ち上がって、自分の父のもとへ向かった。ところが、まだ家までは遠かったのに、父親は彼を見つけて、かわいそうに思い、駆け寄って彼の首を抱き、口づけした。」ルカの福音書15章20節(新改訳2017)
「私たちの交わりは、何よりもまず神様が私たちを神の民として受け入れて下さったところから始まっています。主イエスの十字架によって罪赦された 1 人 1 人は、神様の前に受け入れられ、互いに生きる者とされました。そして主は、私たちに対して互いに受け入れ合うことを教えています。 フォローアップはまさに、その主の御旨に従って生きる取り組みの 1 つです。」(本文P2)
イエス・キリストは放蕩息子の喩えに登場する父親のように、罪の中で救いのない生活をしているような私たちを待ち続け、探し、救いに導かれるお方、ありのままの私を愛してくれるお方です。フォローアップとはこのキリストの愛を互いに示し合い、特に初めてKGKに参加してくれる学生たちに届けていくという主の働きです。
このブックレットにはフォローアップをしていく上で助けになる取り組みが紹介されています。しかし、これは決して新来者を迎えるためのマニュアルでも、テクニックでもありません。これは神様が愛してこのKGKの交わりに導かれた1人の人格を、私たちが心から愛していくことを考える助けとなる知恵です。
フォローアップには、私と相手という人格があります。私がどのような存在なのかということによっても何ができるかは変わりますし、相手がどのような存在かということによってもどんな愛し方が良いかということは変わるでしょう。だからこそ、マニュアルではいけないのです。
1人の人格を愛するという決して簡単ではないことを、考え、実践し、時には失敗し、それでも取り組み続けてきた先輩たちの知恵が詰まった1冊です。KGKが、新来者を愛し、迎えなさいという神様に応答し続けてきた中で獲得してきた知恵です。
ここで書かれているフォローアップは祈りに始まって、祈りへと向かっていきます。ここには誰よりも新来者のことを愛しフォローし続けてくださる神様への信頼と、へりくだりがあります。主がともにこの働きを担ってくださるという信仰に立つ時、私たちは口下手でうまく話せない私でも、人見知りで緊張してしまう私でも主が用いてくださる。「主よ私に何ができるでしょうか」と応答していくことができるのです。
主がなしてくださるという信仰に立ち、先輩たちが獲得してきた知恵に助けられながら、あなたもこのフォローアップの働きをともに担っていきませんか?