ブックレット紹介#8 執筆担当:刈込里沙(事務宣教局担当主事)
みなさんは「ルツ記」と聞いてなにを思い浮かべますか?わたしはこのテキストで聖研をするまでは、「短いからすぐ読める」「ルツもボアズも、やたらいい人」という印象しかもっていませんでした。「ではどうしてルツ記が聖書として選ばれたの?」と聞かれたらどうでしょう。「そりゃ、系図に…載っているし?」くらいしか答えられなかったと思います。
初めてルツ記の聖研をした時、なにより当時の時代背景の分からなさに四苦八苦したのを覚えています。しかし心配ご無用。テキストには「おまけ」という形で当時の背景の説明が載っているので、自分で1から調べる必要はありません。(親切!)そして不思議なことに、このおまけを読むともっといろんな文献を調べたくなる、そんな面白さがルツ記にはあります。調べれば調べるほど、当時の時代背景を知れば知るほど「えー!!」という発見があり、ルツ記にぐいぐい引き込まれていきました。9回の聖研終える頃には、たった4章のストーリーを通して現わされる神様の壮大なご計画に目が開かれて、静かな感動の中に浸っていたのを今でも鮮明に覚えています。
短いからと、「つらーっ」と読み進めてしまうにはあまりにも勿体ない。それほどこのルツ記には多くのメッセージが含まれています。聖研を通してその事を知った上で改めて読むこのたった4章はきっと、これまでとは全く違ったルツ記となっているでしょう。そしてイエスのイの字もでてこないこの旧約聖書のテキストから、ゴエルなるキリストの姿を見ることができるようになるのです。